ケロマーゾフの兄弟
@keromazoff
書店員。本屋はおもしろい。本屋は儲からない。本を売ることばかり考えてます。
本が読めない時は、どんなに元気なつもりでいても絶対に疲れてるので早く寝る。逆にめちゃくちゃ疲れてるはずなのに本をガンガン読める時は実は健康なので問題ない。という体調管理方法をここ数年実施しているが、たぶんこれ絶対正しいと確信している。本読みにしか使えない指標だけど。。
芥川賞候補作 📘グレゴリー・ケズナジャットさん『トラジェクトリー』 📙日比野コレコさん『たえまない光の足し算』 直木賞候補作 📙芦沢央さん『嘘と隣人』 📘塩田武士さん『踊りつかれて』 すべて続々重版中です。多くの方に届きますように📚
なんと!「受賞作なし」だった芥川賞と直木賞ですが、通常は受賞した作品しか重版がかからないのですが、候補作だった作品の重版が続々と決まっているようです! これもみなさんが今回の受賞作なしに関心を寄せて、候補作を購入してくださっているからだと思います。なんだかとてもうれしいです💕
私は小説の読了ポストをしない。同業者だからいろいろ難しいのよ。しかしだ、今回ばかりは書くぞ。 王谷晶「ババヤガの夜」河出文庫はめちゃめちゃ面白い。私の数少ない読者なら絶対面白いので読みなさいったら読みなさい。ああ悔しい。オレ、こーゆー小説を書きたかったんだよ #五十嵐貴久
オスカー・ワイルド『サロメ』(光文社古典新訳文庫)読んだ。ラスト1ページの急展開に、え!こんな話なの?と驚く。本文は約80頁と短いが註や解説が140頁とたっぷりついていて理解がめちゃ深まる。最初に読もうと思ってからかなり時が過ぎてしまったが、おかげで平野啓一郎さんの訳で読めてよかった。
長編小説を読破するのは時間もかかるし体力もいるけど、個人的には短編集を読む方が疲れる。ようやく作品の世界観を把握したところで終わって別の話になってしまうので脳内の切り替えが大変。長編は一度流れに乗っちゃえば後はぐいぐい行ける。そう考えると連作短編が一番読みやすいのかもしれない。
すごいタイミングでの放送
放送が始まりました。 映像の世紀 高精細スペシャル 「ヨーロッパ2077日の地獄」 第1部 ドイツ国民は共犯者となった 1939-1940 今夜の語りは #糸井羊司 アナウンサーです。 plus.nhk.jp/watch/st/g1_20… #映像の世紀 #第二次世界大戦 #ドイツ #ヒトラー #ナチス #電撃戦 #ダンケルク
最寄りの図書館に行きすぎて飽きてきたので、電車で浦和の中央図書館まで行ったのだが、歴史の棚を見た瞬間に「わぁ知らない本がたくさんある!」って心が沸き立って、背表紙見ながら「これ何だろ?これ何だろ?」って脳みそが生き生きと回りはじめたので、本棚を眺めるのは実質読書と同じだと思う。
某誌の編集長と飲んだときに「鬼滅はマンガ文化の寿命を10年伸ばした」と言っていた。子供たちがマンガの読み方と「マンガは面白い」という経験を学んだからだという。(※職務上知り得た重大な情報の漏洩) TLに流れてくる報告を見ると、鬼滅は映画館の寿命も大幅に伸ばしていそう。
夏の文庫フェアは狙い通り若い人がよく買ってくれるけど、新潮文庫『人間失格』は人気が高い。レジで友達とワイワイふざけながら買っていく高校生もいるけど、彼らが家で一人になって『人間失格』を読んでいる姿を想像すると、読書は年齢に関わらず自分自身と向き合う行為であるなとあらためて思う。
読書の話をすると「意識高い」「すごい」とか趣味でなく学習としての読書をしているように捉えられがちな気がする。押し付けがましいけどそういう人を本屋さんにぶち込んで2時間引きずり回したい。沼らせたい。活字の海に溺れさせたい。
外国文学や論説文についている「脚注」。これがもう好きで好きで。知識の宝庫だし、古典とかだと本文より面白く感じることもある。ただ悩みどころは小説だと物語の流れを止めてしまうところで、都度参照するか、まとめて読むか(予め読んでおくか後で読むか)いつも悩む。みんなはどうしてるんだろう。
選考会から一夜明けた17日、「ライブニュースイット」よりコメントを求められたためお答えしました。記事全体はオンライン公開されていますので下記URLよりご覧ください。 fnn.jp/articles/-/903… 私の基本的な考えは添付画像の通りです(記事後半にも同じ内容があります)。
日本語は、私の母語です。 日本で生まれ育ちましたから。 あなたが、日本語の使用権をお持ちなのでしょうか? あなたに、日本語を使う許諾をとらなければならないのでしょうか?
佐藤正午さん『熟柿』ちょうど読み終わった。よかった。すごくよかった。この小説の良さを上手く表現できる自信がないので「良い小説をじっくり読みたい人に超おすすめ」とだけ言っておきます。最初熟柿(じゅくし)を(うれがき)と読んでしまった。高村薫さんの照柿(てりがき)が頭にあったのかも。
創刊50周年の書評誌「本の雑誌」(本を紹介する雑誌です)が選んだ2025年度上半期ベスト10です。一位は佐藤正午『熟柿』(KADOKAWA)すごい小説です。なんか面白い小説読みたいというときにぜひ!