太郎丸
@taromar_u
ロバと暮らしています。著書『ロバのスーコと旅をする』『ロバのクサツネと歩く日本』(ともに河出書房新社)
『ロバのクサツネと歩く日本』(河出書房新社)が、今日から店頭に並び始めたようです(電子書籍は28日〜)。野宿しながら、ロバを連れて目的もなく彷徨う旅が、今の日本でもできるということ。栃木から鹿児島、そして北海道まで14ヶ月にわたる旅の様子を一本の動画にまとめました kawade.co.jp/sp/isbn/978430…
夜は真っ暗な小屋の中でランタンを灯し、本を読んだりぼーっとしたりしているのですが、外からは虫の声に混じってクサツネが鳴らす鈴と、草をむしる音が聞こえてきます。草食う姿を眺めるのも好きだけど、姿が見えずとも、音を耳にするだけでも私の心は満たされてゆきます。
クサツネのウンコからよく生えてるキノコ。「マグソダケ(馬糞茸)」といい、有毒成分があるらしい。しかし植物学者の牧野富太郎は「すこぶるうまいと聞いて大いに興味を感じた」と言い、「食う時に名をば忘れよマグソダケ」という句も残している。ほのかに甘い香りがしてうまそうだし、私も食うてみたい

帯広は40℃の予報。札幌も36℃で北海道各地で猛暑となっているが、こちらの予想最高気温は28℃。30℃を超えた日がまだ1日しかない。避暑地として売り出してもいいのではって思うけど、地元の人はやはり「蒸し暑い」と言う。クサツネはというと、日向でも涼しい顔で草を食い続けている。

【旅を振り返る29】 2024年8月、北海道えりも町。朝起きると、海岸一面に収穫されたばかりの昆布が広がっていた。家族総出で、子どもたちも交じり、昆布を干し場に並べている。そこにロバが通ると明るく声をかけてくれる。夏のえりもは、どこよりも活気に満ちていた。

ロバ飼いとして思ったのは、いい感じに青草が茂っていて、かつ人通りもあるので、ロバの行商に良さそうな場所だ、ということだった。夏の鴨川でロバと行商するなら、何を売ればいいだろう。
鴨川名物の等間隔カップルの中に、明らか別の星から来た2人組がいた………
【旅を振り返る28】 2024年8月、北海道新ひだか町。日本最大の馬産地をロバと歩くのは、楽しみと同時に、牧場関係者に迷惑がられるかもしれないという心配もあった。しかし、いざ行ってみると、毎日様々なおもてなしを受けた。日高地方はたぶん、フォロワーさんの密度が一番高い場所……

【旅を振り返る27】 2024年7月、北海道北斗市。北海道上陸初日、キャンプ場に泊まろうとしたら、「歩いてきた人からはお金取れないよ」と言われ、タダに。そんなキャンプ場で早朝に撮った一枚。
