のろ
@noro_end
「そういう猿共の厚顔ぶりが 吐き気を催す程不快だと 私は言っているんだ」
夏がいなくなってから新宿に夏が現れるまで、五と家はいろんなことを放棄して夏を探し回っていたのかもしれないな。だから家は新宿に一人でいて、一服するタイミングで夏が現れて、五はすぐに電話に出たしすぐに駆けつけられたんじゃないのかな
夏がいなくなってから新宿で夏に会うまで、五は毎日「明日は夏に会えるかもしれない」「明日は夏と会って話せるかもしれない」「夏と会って話せたら、理由を聞いて、アイツのことだから何か真っ当な理由があるはずだから、きっと冤罪もあり得る」と思いながら眠りについていたのかな
空港の夏の涙、気づいていないはずのない五が何も言わないことに五の愛の深さを感じる、泣けちゃった?って茶化すには「お前がいたら満足だったかもな」が五にとっても夏にとっても大切すぎる一言だったし、泣くほどのことだったんだよな
ああ呪専の連中まで憎かったわけじゃないって、「もし私が君になれるのならなんて言ったけれど、それは本当に思ったことだけれど、悟、君のことが憎かったわけじゃないんだよ」ってことか、ああそうか、そういうことか、夏なりの「傷つけてごめんね」なのか
そりゃ「別に高専の連中まで憎かったわけじゃない」よなと、あんなに楽しくて嬉しくて光っていた日々を過ごした時間が憎かったわけじゃないよなと思う
五を本当の独りにさせなかったのは夏だったな。五は生まれた時から特別で孤高で孤独であり続ける宿命だったけれど、夏が五の人生に顔を出したことで、五はこの先永遠に「たった一人の親友がいる」「この世界で親友と同じ時間を生きたことがある」五に成ったんだよな
夏が許せなかったのは仲間が理不尽に死んでいく世界で、そうじゃない世界にするという大義はこの上なく利他的だけれど、その「他」に非術師が含まれていないから、「嫌い」と言い聞かせないといけないくらいには不安定だから、自分が笑えないだけだから、利己的なことだと貫いて生きたのが夏なんだよな
五と戦っていた敵が現れて「五は殺した」と言われたら、五が勝てない人間に勝てるはずがないって普通の術師は絶望すると思うんだよな、でも自分の命の危機に対する絶望よりも「そうか 死ね(≒殺してやる)」という怒りが真っ先に出るのが夏の利他的な部分であり、五の親友たる所以だという感じがする