梅林秀行

安土の湧水群。安土城下町が立地する微高地の縁辺には伏流水がコンニチワしている。清冷な水質。信長がこの地を好んだ理由の一端をうかがうようだ。ただし安土築城以降、『信長公記』から常楽寺の名は消える。

沙沙貴神社に立ち寄る。蒲生郡条里にきっちり適合していた。ただし境内南面で常楽寺湊には背対。

灼熱の常楽寺湊。本日は新聞連載取材にて安土城下町をお馴染みのM記者と巡検。『安土山下町中宛信長朱印状』（安土楽市令）に記載の「木村次郎左衛門尉」とは何者なのか、その性格を検討しつつ、安土城下町の空間的二元性と戦国期城下町的性格を歩きながら考える。記事掲載をお楽しみにです。

灼熱の蒲生郡条里。

辻回し。

人波を船は進む。

宵山。

真夏。

西楼門の近代景観。円山公園同様、大正御大典前後（第一次大戦後）に画期。

授業で学生と八坂神社（祇園社）。桃山断層と西楼門の広場的空間、祇園会神輿迎前の境内景観、祇園社・祇園感神院・観慶寺の名残など。授業後、境内古図記載の本殿裏社叢跡をひとり探す。

祇園祭「神用水清祓式」。今晩予定の「神輿洗」の御用水を鴨川から取水。神輿洗そのものは古代中世史料に登場せず、近世以降の創始と考えられ、また近代以降の改変も多く含むために超歴史的な解釈は困難ですが、鴨川の聖性に関して示唆に富む光景だった。見慣れた四条大橋に非日常の時間が流れていた。

帰路。

出講先マンホ。

香港島の坂道を登った先。文武廟を参詣。こちらも映画『無名』で知った場所ですが、傘形線香から立ち上る煙で廟内は非日常の極みだった。大変感動した。

香港島名物。二階建てトラムに乗車。せっかくなので市街地の両端を往復してみた。旧型なので隙間から雨が降り込んでくるし、幅狭車両のためにカーブ時の遠心力がすごい。だけど楽しい。古いものは使って残そう。

香港島の中環。セントラルマーケットに立ち寄る。映画『無名』ロケ地の階段など。思った以上にバウハウスだった。