Tomoki SANDO
@TomokiSANDO
タイの片田舎在住の植物オタクです。植物のみならず、生物学に広く興味があり、日々何か探して彷徨ってます。 2020/11/16「世界のふしぎな木の実図鑑」刊行。
念願の処女作「世界のふしぎな木の実図鑑」が11月に創元社より出版されます。木の実屋小林商会の小林智洋さんと共著で、昔から集め続けた木の実の中から約300種を写真家の山田英春さんに深度合成の技術を駆使して撮影していただき、見応えたっぷりの図鑑に仕上がっています。

Globba globulifera 近所の雑木林の奥深くに生えているショウガ科の仲間。碇のような上に突き出た花弁が面白い。苞がうす紫色に染まるのが美しい。花序の基部にはムカゴができる。


クロメンガタスズメの幼虫 朝の散策時にヒルガオ科のIpomoea obscuraのつるを食い漁ってるこの子に遭遇。デカくて10㎝ほどあった。いぼいぼとカールした尾状突起が本種の特徴。

Bonnaya ciliata 草丈10㎝ほどの小型のアゼナ科の植物で4㎜ほどの白い花を咲かせる。雨季後半に湿った状態になる耕作地の脇や林内やら色々なところに出てくる。一番の特徴は、鋭く尖った細かな鋸歯を持った葉。


Cycas tansachana タイ中部の限られた石灰岩の岩山にしか自生しないソテツの仲間。急峻な岩肌を登り、頂上付近で複数個体の雌株に遭遇した。多くの種子を撒き散らし、この岩山にまた次の世代を育んで欲しい。



謎の毛虫とその蛹 サルスベリ属のLagerstroemia floribundaを観察していて出会った1.5㎝ほどの毛虫。頭部に生える毛束の基部だけが赤くて、リボンをしているみたい。自分の糞を集めて1㎝ぐらいの丸い巣をつくり、その中で蛹化する模様。


アワフキムシの仲間(Cercopoidea sp.) サルスベリ属の花序に居た1.5cmほどの虫。調べてみるとアワフキムシの仲間の成虫のよう。

サファイアツノゼミ(Centrotypus sp.) 1㎝ほどの大きめのツノゼミ。幅広の角を持ち、黒光りしている。青空が写り込んで青っぽく見える。ナツメの仲間の枝先で見かけることが多い。この子との出会いも久しぶり。


オウシツノゼミ(Leptocentrus taurus) 数年ぶりの出会い。近所のサルスベリ属の花序に蟻が集っているなと思って観察したら、複数匹のオウシツノゼミたちが居た。

Dracaena jayniana & Dracaena cochinchinensis 左手前の細葉で枝垂れるのが前者、右手の広葉で枝垂れないのが後者。

石灰岩地帯のいくつものドラセナ類が枯れて来ている。 幹は残っているが、新芽が枯れたり、窪んだようになくなってしまっている。 一体何が起こっているんだろうか?…



Phyllanthus mirabilis タイの石灰岩地帯に生えるコミカンソウ科の植物。早くも開花し始めている個体があった。花が咲く枝は大きく立ち上がり、白緑色の小さな葉がつく。枝の基部近くの下面には1㎝ほどのふっくらとした雌花が、先端近くの下面にはほっそりとした雄花が咲く。



Phanera bracteata 羊蹄型の葉をもった木本性つる性のマメ科植物。緑色の5弁の花弁を持った3㎝程の花を咲かせる。1本の長い雌蕊と、3本の長い雄蕊が下方に伸び、5本の退化した雄蕊が上方にカールしている。開花1日目は中央の蜜腺が白いが、2日目には赤みを帯びる。
