Gao
@GAGAGAGAaaaas
甲状腺疾患の患者です。現在の甲状腺疾患の診断及び治療の誤りに気付いた研究者、医師、そして回復した患者らの経験を呟きます。本内容はあくまで参考情報としてご理解ください。治療や服薬の判断は主治医とのご相談のもとでお願いいたします。
長年の病と向き合う中で得た知識や経験を、同じ悩みを持つ方の参考になればと思い共有しています。 私は医師ではありませんので、治療や服薬の判断は必ず主治医とご相談ください。
残念ながら、甲状腺機能低下症の症状に通じた医師は極わずかです。 甲状腺ホルモンの全体像を深く理解している医師はさらに少なく、 副腎との密接な関係にまで目を向ける医師となると、ほとんど皆無と言ってよいでしょう。 この病は自身で知らなければ、人生は音もなく、着実に蝕まれていくのです。
潜在性甲状腺機能低下症は、TSHが高くT4・T3は正常な状態で、無症状と思われがちだが、実際は約30%の人が疲労、記憶力低下、冷えなどを訴える。 検査値が正常でも組織にはホルモンが不足しており、放置すると動脈硬化や心疾患のリスクが高まる。 (McDermott & Ridgway, 2001)
Dr. Mark Starr 甲状腺機能低下症では、皮膚が乾燥して荒れやすくなり、次第に厚みを増してごわつく。 毛包炎やせつ症などの皮膚トラブルが起こりやすく、大人のニキビや吹き出物が出ることも。 また、肌が黄色っぽくなり、ツヤを失って不健康に見えるのは、βカロテンの代謝低下による沈着。
甲状腺機能低下症は、本来なら回復できる病気です。 ところが今の医療では、「T4(チラーヂン)の数値が正常なら問題なし」と見なされてしまいます。 この仕組みのせいで、症状が残ったまま見放される患者が後を絶ちません。
Dr. Durrant-Peatfield 関節痛は、甲状腺に関連する関節リウマチやSLEなど多様な原因がありますが、甲状腺機能低下症自体も筋肉・靭帯・関節の痛みやこわばりを引き起こす直接的な要因です。 これにはムコ多糖類の沈着が関係しており、首や肩の痛み、頭をまっすぐに保つのが困難になる患者もいます。
Dr. Durrant-Peatfield 血液検査は血中の甲状腺ホルモン濃度を測定するものに過ぎません。 私たちが知る必要があるのは組織中の甲状腺ホルモン濃度ですが、血液検査では当然ながらそれを知ることはできません。
Dr. Mark Starr 血液検査は「正常」なのに、身体は悲鳴を上げている……。 TSHとT4だけで判断され、FT3やrT3は見向きもされない。 実は細胞のT3が80%も欠乏していることもあるのに、誰も気づかない。 古びた教科書通りの治療の裏で、患者は今日も置き去りにされている。
甲状腺がない場合、状況はより酷い。 甲状腺機能亢進症患者は、甲状腺的摘出後、T4(チラーヂン)療法開始後18か月で10kg増加するいう報告がある。 著者は、摘出後のT4療法によって、ほぼ何もできなくなった甲状腺機能低下症の患者を見たことがある。 frontiersin.org/journals/endoc…
自身の苦しみを教訓に 海外では、T4製剤が効きにくい遺伝的体質(DIO1・DIO2)をゲノム分析で早期に見極め、 健康なうちにFT3・FT4の個別の適正範囲も把握して、 画一的なT4治療の落とし穴から、子どもを守ろうとする親が増えている。
Dr. Mark Starr 甲状腺機能低下症では爪に変化が生じやすく、特に足の親指から始まることが多い。 健康な爪は透明で光沢があり滑らかだが、低下症になると青白く黄ばんで厚くなり、縦に隆起し、縞模様が現れる。 また、もろくなり、割れたり剥がれやすくなる。
多くの医師は「甲状腺ホルモンの分泌低下」を低下症と定義し、TSHやT4しか診ない。 一方、患者は「体内でホルモンが使われていない」状態を症状として訴えている。 この定義のズレが、患者が「正常」とされ治療を拒まれる原因になっている。 Pritchard (2013)
心疾患患者を対象にFT3と1年間の予後との関連を調査。 FT3が2.0未満の低T3群と2.0以上の正常T3群に分類。 低T3群の全死因死亡率は14.4%、心疾患死は7.5%、 正常T3群のそれぞれ3.0%、1.5%と比較して有意に高い。 統計解析ではFT3は最も強い死亡予測因子であった。 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12578873/
藁にもすがる思いで、海外の年配甲状腺疾患患者に相談した時の衝撃は、今も忘れられない。 「この病は、病院では治らんのじゃ。 わしらは豚のホルモンを飲んどる。あんたにも合うはずじゃ。 長年よう耐えたのう。 わしらは、あんたのような者を助けるためにおるんじゃ。」 ※豚=T4T3含む天然甲状腺
T3はただ飲めば効くものではなく、使い方やタイミングが非常に重要です。 T3の用量が増えると、血液検査は全く役に立たなくなります。 残念ながら、T3に詳しい医師は少なく、T4ですら適切に処方されないのが現状です。 T4もT3も、自身で理解を深めながら、医師と連携して向き合うことが大切です。
T4製剤(チラージン)単独では、脳内組織へのT3供給が十分でない場合がある。 T4→T3の変換を担うD2の活性が低下すると、TSHが正常でも抑うつや記憶障害などの中枢症状が残存する。 特にD2遺伝子多型は約30%の人に見られ、この多型をもつ場合はT3不足がより顕著になる。 frontiersin.org/articles/10.33…
T3治療を始めて2年で、体重が20kgも落ちた。 T4だけの治療では、いかに代謝が抑え込まれていたかを、身をもって思い知らされた。 かつて、漫然とチラーヂンを処方し、「食べ過ぎ」「運動不足」と責めてきたあの医師に、 私がなぜ太っていったのか……その本当の理由を教えて差し上げたい。
元気そう、と言われる度に、心が沈んだ。 甲状腺の病で太りやすくなったせいか、健康そうに見えるのかもしれない。 けれど現実は、症状に耐えながら歯を食いしばって何とか定時まで机にしがみつき、 帰宅後は力尽きて、何もできず眠るだけの日々。 これが元気に見えるのだとしたら、余りにも残酷だ。