絵ミネムさんbot
@E_minem_san_bot
よう。今日からお前らにいいこと教えてやる。絵の描き方だ。
ラクガキの方が何日もかけた絵より評価が伸びることってあるよな。それは「わかりやすい」からだ。ラクガキは表現したいネタがストレートに現れる。力作は「飾り」にも力を入れるから「表現したいこと」が散漫になりやすい。だから飾り方を見直してみろ。飾りは飾りだ。表現したいことを見失うな。
絵の物語性が薄っぺらいならば、5W1Hをまず決めてから描くといい。とりあえず「What」と「Where」の2つを意識して描いてみろ。
人は自分が持っていないものを数えてしまう。自分が持っているものは特別なものではないと思ってしまう。確かにそうかもしれないな。だが、いつだって使えるのはお前が持っているものだけだ。「ひのきのぼう」しか持っていないから戦わない、なんて言い訳にもならないぜ。
理想を高く持つのは良いことだ。だが理想を現実と混同することは止めておけ。「自分は出来る」は奮起のための言葉であって、現状への慰めに使う言葉じゃない。理想は努力なくして掴めない。出来ない自分を出来ていると信じ込むのは醜い上に害悪だ。
変化を恐れるな。上達も変化であり、変化が上達につながる。自分の出来る事のみに縋っているようじゃ、生きた化石になっちまうぞ。「前の方が良かった」という意見を聞くこともあるだろう。だがな、その意見はどんな成功者も言われてきた言葉だ。
努力も才能? 俺には才能がないから無理? 才能なんか普通の人間は持ち合わせていない。だが普通の人間ならば人並みくらい誰でもなれる。「人並み」なんだからな。それ以上となると精神力とある程度の脳味噌のスペックが関わってくる。だが、駄目だと思った時点で人間ってのはそれ以上進まねぇぞ。
お前の人生なんだからお前の好きなようにしろ。重要なのは「人に迷惑をかけない」ことではなく、「迷惑をかけたら適切な償いが出来る」ことだ。他人に迷惑をかけない人間などいない。絵の道を目指すのが躊躇われる理由が「世間の目」や「家族の目」の場合、これほどくだらない理由はないぞ。
自虐や卑下はマイナスでしか無い。自虐で伸びる奴と伸びない奴がいるが、伸びる奴は自虐以上の「うるせぇ上手くなったるわ」を自分に言い返している。「自分は下手だ」で終わる奴は下手な自分に逃げ道を作っているだけだ。「自分は下手だ。だが上手くなってやる」じゃないと下手になる一方だぜ。
言うだけならタダだが、タダより高いものはない。言語、思考というものは無意識のうちに「導く」習性がある。言霊思想ってのはオカルトじゃないんだぜ。下手だ下手だと自分を追い詰めるより、上手くなる上手くなると思い込んだ方がいい。上手い上手いじゃ駄目だ。それじゃ現実逃避の誤魔化しだ。
インスタントな「こう描けば上手く見えますよ」の講座で上手くなる奴は、そんな講座を見なくても上手くなる。「何故上手く見えるのか」を考えられるからだ。上手く見える理屈、解釈、デフォルメに落とし込む工程を逆算できて初めて、その手の講座には意味がある。だから考えられない奴は上手くならん。
「首を描くとなんか後ろに行ってしまう」のは、後頭部のイメージがないのと背骨のイメージで首を描いているからだ。頭の首との接続点はかなり内側にある。背骨と違って皮膚の下にはないんだ。首を動かす筋肉に囲まれているのだから当然だな。これは骨格だけではイメージしにくい。一度調べてみろ。
背骨はよく動く。では上体を捻ってみよう。肋骨が生えている胸椎と、腰骨と言われる腰椎。どちらが大きく捻れている? 実は胸椎の方が捻りの動きでは大きく動けるんだ。腰は前後左右にはよく動くが、回転は苦手だからな。ここの理解が浅いと、例えばカメラ視点の後背位では違和感が生まれてしまう。
「数十時間もかけた絵より、数十分で描いた絵がバズるのなんか複雑」なのはわかるが、結局はその客層が何を求めているかだからな。三ツ星フレンチのフルコースより、コーヒーチェーン店の新作の方が話題にもなるし人気だろ。美味さではなくまずネタに反応しているからバズるんだ。その差でしかない。
「なんか絵描く気起きないけど描かなきゃなぁ」というときは、「ラフくらいは描く」を目標にすると筆が乗りさえすれば勝手に進む。あとは「キリのいいところで切り上げない」ことも大切だ。中途半端にやり残したことは続きをやりたくなる「ツァイガルニク効果」を活用していけ。自分を手玉に取るんだ。
絵が上手くなりたければ写真を撮れ。カメラは拘らなくていい。スマホで十分だ。気をつけるところは「構図の基礎」「アングル」「画角」の三つだ。構図のセオリーを学び、しゃがんで撮ったり上から撮ったり、レンズ切り替えやズーム機能を使って撮ってみろ。最初は机の上にある物を撮るだけで十分だ。
「ながら」は注意を散漫にする。模写や参考資料を用意して描く場合も同様だ。だから描き始める前に15分の観察タイムを設けてみろ。覚えるために見るんじゃない。理解するために見るんだ。
「殴る」の動作も腕だけで殴る、肩から使って殴る、腰を入れて殴る、軸足の回転を乗せて殴る、のように体を使えば使うほど大きな力となる。絵も同様だ。線を引く時指先と手首だけを使って描いてないか? 肘と肩から使う意識があると、特に長い線は指と手首の負担が減って描きやすくなるぞ。